電子書籍の衝撃を読んで
paramoreとか、RADIOHEADとか、HOLLYWOOD UNDEADとか、360度契約とか、デジャブな内容が並んでいて、音楽のTipsとしてはかなり既視感な内容でした。
事例の豊富さではFREEに敵わないかな。
しかし、これだけ整理されているのはすごい。
改めて頭の中を整理するのにはもってこいです。
ただ、この本は結局のところ整理しているところで止まっているように感じたのが残念。期待しすぎたのかもしれない。
つまり、未来を今の延長に置きすぎていて、代替的な手段としての電子出版や音楽配信として捉える傾向が強すぎるのでは?ってこと。
もっとダイレクトに表現すると、中抜きにより何かが変わる、ってところが強調されすぎでは?ってこと。
もちろん、バランスをとってはいて、「プロモーションをどうするのか」って問題提起もなされてはいる。でもちょっと弱いというか、本当はそこがキモなのだろうと業界に身をおく者としては物足りなかった。その点、FREEはすごかったというべきか。
たとえば、本について限定すると、iPadが破壊するのは流通経路に限った話ではない。
すげぇ未来がくる。
絵本が変わる。
テキストの配信方法に目を向けすぎると、例えば↑みたいなブレークスルーを忘れてしまう。
こう見ると、iPadが真っ先に破壊するのはもしかすると雑誌かもしれない、とか思ってしまうが如何に。
例えば、ファッション誌。例えば、音楽誌。例えば映画誌。。。
可能性は無限に拡がる。
こうして見ると、実はR25的な方法を確立したリクルート辺りは面白いこと考えてそう。
tabbata氏とかどうなんだろ。
この流れの中にあって、AppleとAdobeがいがみ合っているのが非常に面白くない。
携帯キャリアと同じレベルというか、企業活動は結局そういう方向に収斂していって、結局は更に新しいブレークスルーをもたらすサードパーティーの存在を許すことになるんじゃねぇか、ってこと。
ひとつのプロジェクトファイルから、javaにもFLASHにも他の何かにも書き出せるような技術が出てきたら最高なのにな。。。